riffleshuffle

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ディアヒストリー23

1618年。金色の美しい髪が冷たい風を受けサラサラと揺れる。日々課される厳しい淑女のお稽古事を終えた若き18歳のシャッフル王女は、いつもの場所へと向かって歩き出した。城の外。少し殺風景な色の無い一画。訪れたのは牢獄塔だった。白い石造りの円柱...
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ディアヒストリー22

領主 ディア! シャッフル王女 ……お父様…… 王妃の部屋にて倭国に関する書類を発見したシャッフル王女は、自身の記憶を懸命に探りながら、その書類を隅々まで読み漁っていた。しかし全てに目を通しきらぬうちに、開け放たれた王妃部屋のドアを見た領主...
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ディアヒストリー21

エリーナさんはお父様から与えられた土地の視察に出かけ、しばらく城を留守にしてございます。いつも騒がしかった私の隣も今ではすっかり静かとなり、無事かつての日常に戻って参りました。エリーナさんが専属侍女から解かれ少しの寂しさはございますが、久し...
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ディアヒストリー20

リフルシャッフル侯領の東側はバロック調の建物が並び、煌びやかな雰囲気で満たされているのに対し、西側は深い樹木が鬱蒼と生い茂り、暗く不気味な冷気で満たされている。立ち入った者は行方不明になることが多く、無事帰還できた者も、見たことの無い魔獣や...
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ディアヒストリー19

その後。エリーナさんはすっかり元気を取り戻し、いきいきと侍女の任に励みました。驚くべき事に、自分から先輩侍女たちに頭を下げ、本来の侍女の任ではない炊事や洗濯、お掃除まで教わっているようです。舞踏会の一件から2か月程が経ったある日のこと。未だ...
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ディアヒストリー18

元女家庭教師が帰った後、私はシャッフル王女の許可を得て自室に戻った。しばらくして、どちらかの侍女が夕食の時間だと呼びに来たのだが、私はいらないと言って断った。なんとなく綺麗になった部屋。なんとなく清潔になったベットの上で、私は膝を抱え顔を伏...
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ディアヒストリー17

エリーナさんを侍女に任じてから数日が経ちました。しかし。身についた習慣とはなかなか抜けきらないものです。寝坊故の数分の遅刻は当たり前として、姿勢の悪さからマナーの欠落、呼称間違いに加え一定の注意回数を超えると逆切れするなど一向に進歩がみられ...
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ディアヒストリー16

シャッフル王女 おはようございます。 15分遅刻。よろしくありません エリーナ も、申し訳ございません…… 時刻は早朝6時15分。早朝6時に私の部屋へいらっしゃいという命を受けていたエリーナさんが、お約束の時間より15分遅れて到着いたしまし...
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ディアヒストリー15

城から街へと近づくにつれて、次第に人の往来が目立つようになって参りました。2人肩を並べて歩いているのですが、堂々と歩く私に対して、エリーナさんはキョロキョロと辺りを見回しては視線を落とすの繰り返しでございました。商店がちらほらと見え始めてく...
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ディアヒストリー14

シャッフル王女 遅い……いくらなんでも遅すぎます 時刻は既に6時30分。日の出の時刻もとうに過ぎ去り、柔らかな日の光と鳥の囀りが美しい朝を象徴します。本日、早朝6時に私の部屋へ来るようにとお伝えした筈ですのに、エリーナさんが扉を叩く気配すら...