キャラクター

キャラクター

ディアヒストリー20

リフルシャッフル侯領の東側はバロック調の建物が並び、煌びやかな雰囲気で満たされているのに対し、西側は深い樹木が鬱蒼と生い茂り、暗く不気味な冷気で満たされている。立ち入った者は行方不明になることが多く、無事帰還できた者も、見たことの無い魔獣や...
キャラクター

ディアヒストリー19

その後。エリーナさんはすっかり元気を取り戻し、いきいきと侍女の任に励みました。驚くべき事に、自分から先輩侍女たちに頭を下げ、本来の侍女の任ではない炊事や洗濯、お掃除まで教わっているようです。舞踏会の一件から2か月程が経ったある日のこと。未だ...
キャラクター

ディアヒストリー18

元女家庭教師が帰った後、私はシャッフル王女の許可を得て自室に戻った。しばらくして、どちらかの侍女が夕食の時間だと呼びに来たのだが、私はいらないと言って断った。なんとなく綺麗になった部屋。なんとなく清潔になったベットの上で、私は膝を抱え顔を伏...
キャラクター

ディアヒストリー16

シャッフル王女 おはようございます。 15分遅刻。よろしくありません エリーナ も、申し訳ございません…… 時刻は早朝6時15分。早朝6時に私の部屋へいらっしゃいという命を受けていたエリーナさんが、お約束の時間より15分遅れて到着いたしまし...
キャラクター

ディアヒストリー15

城から街へと近づくにつれて、次第に人の往来が目立つようになって参りました。2人肩を並べて歩いているのですが、堂々と歩く私に対して、エリーナさんはキョロキョロと辺りを見回しては視線を落とすの繰り返しでございました。商店がちらほらと見え始めてく...
キャラクター

ディアヒストリー14

シャッフル王女 遅い……いくらなんでも遅すぎます 時刻は既に6時30分。日の出の時刻もとうに過ぎ去り、柔らかな日の光と鳥の囀りが美しい朝を象徴します。本日、早朝6時に私の部屋へ来るようにとお伝えした筈ですのに、エリーナさんが扉を叩く気配すら...
キャラクター

ディアヒストリー13

翌朝。お父様に呼び出された私は、急ぎ書斎へと向かいました恐らく要件は、昨日のアダム伯爵への非礼の件。私が真剣な面持ちで書斎の中へと歩みを進めると、手早く上着を羽織り外出の用意を整えている領主の姿が目に飛び込みます。 シャッフル王女 お父様。...
キャラクター

ディアヒストリー12

暖かな陽気が人々の心を躍らせる今日。我がシャフル城にてバロックダンス舞踏会が開かれました。城の最奥にある舞踏会場は、美しいステンドグラスに囲まれたお城で一番大きな一室。ガラス製のシャンデリアが中央に一つ君臨し、窓から差し込む多くの光を室内に...
キャラクター

ディアヒストリー11

その後。50名の囚人の皆様は一人残らず兵へと志願し、無事身分証を取得なさいました。皆がオイゼと呼ぶ大男を筆頭に廃屋を修理し、立派な寄宿舎が完成。エリーナさんを訪ね来るアンナという女性が作物の種を分けて下さり、かつて農民だった者が懸命に畑を作...
キャラクター

ディアヒストリー10

書斎にて。今日はエリーナさんにとっても私にとっても運命の日でございます。席に着くお父様と、その前に立つエリーナさん。しばしの間を置き、エリーナさんが机の方へと一歩歩み出て、持っていた『紙の束』をお父様の前に置きました。 エリーナ 領主様。こ...