魔術師ザイン

魔術師達の館に出入りしている魔術師の一人。
他国の青年で、黒いローブを羽織り目立たないようにはしているが、腰に帯剣をして入室している。
本人の話や風貌からどこかの国の剣士のようで、剣が人の血で汚れてしまうことに大きな罪悪感を感じている。

それは彼の父が武器職人であるが故。
狩りの為の刃でなく戦争の為の刃を研ぐことに心を痛めていた心優しい父の心境を、幼い頃から感じて取っていたからである。しかしその父の仕事によって自分が生かされている現実と、成人後自分も国の意志に従い剣士になってしまった現状を憂い、国の意志を遂行する自分と父の想いを知る自分との狭間で葛藤する。

「この剣は、生きるために本当に必要なものなのだろうか」
常に疑問と違和感を持ちながら、本当の自分の意志はどこにあるのか、そしてどうしたらこの血まみれの日常から自分や国を開放できるかを探している。

魔術師達の館には良く来る方だが、いざ戦地に送られると長期間来れなくなる。
口達者で利発。言葉を上手く使い人の心を動かし戦況を有利にするなど、魔術師達の基本的な魔術要素「人心掌握術」を持ち合わせているが、無意識に上から目線の発言をし小さなマウントを取ってしまう為、他の魔術師達からは内心(まだまだ若いな……)と思われている。

祖国ではモテているらしいが、あまり長く続かないそう。
本人はまだその理由に気付けていない。

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